ローマ字をまだ習っていないことだけで、プログラミングを始められないとは限りません。マウスでキャラクターやブロックを選び、動かして結果を見る活動なら、長い文章をキーボードで入力せずに取り組める場合があります。
ただし、Scratchのようなブロック型の環境でも、作品名、キャラクターのせりふ、変数名などを入力する場面はあります。「文字入力がまったく不要」と考えるのではなく、今できる操作から始め、必要な入力だけ支援できる環境を選ぶことが大切です。
開始の判断は学年だけで決めず、次の点を見ます。
ローマ字を先取りして覚えることを開始条件にする必要はありません。まずは短い活動を試し、本人が自分でできる操作と、大人の補助が必要な操作を分けて確認しましょう。
「パソコンが使えるか」を一つの能力として考えると、始め時を判断しにくくなります。最初に使う操作を次のように分けて観察します。
キャラクター、背景、色、音などの候補から使いたいものを選びます。文字を読めなくても、絵やアイコンを手がかりに選べることがあります。
クリック、ドラッグ&ドロップ、スクロールを使います。ブロック型プログラミングでは、命令ブロックを選んで作業エリアへ運び、つなぐ操作が中心になります。ドラッグ中に指が離れる、狙った位置に置けないといった困り方もあるため、最初は速さより負担を見てください。
「青いブロックを探す」「緑の旗を押す」など、短い説明を聞き、画面上の対象を見つけます。一度に複数の手順を覚えるのが難しい場合は、1つずつ伝えると取り組みやすくなります。
作品名、せりふ、数字など、短い入力から始めます。日本語入力やローマ字表を毎回使う活動ばかりではありません。どの場面で何文字ほど入力するのかを、教材や体験授業で確認しましょう。
作品を続けるには、保存やファイルを開く操作も必要です。アカウントへのログインが必要なら、ユーザー名やパスワードの管理は大人が担当するなど、制作以外の操作と分けて考えます。
教材名だけで「ローマ字が必要・不要」と決めることはできません。同じScratchの作品でも、作る内容によって入力の量が変わります。
Scratch公式の入門情報では、物語、ゲーム、アニメーションなどを作れること、チュートリアルやスタータープロジェクトから始められることが案内されています。最初は、用意された素材を選び、ブロックを一つ動かして結果を見るだけでも構いません。
たとえば、Scratchで物語を作るときは、キャラクターに話させる文章を入力できます。ブロックを組む部分はマウス中心でも、表現したい内容によって文字入力は発生します。入力が必要になったら、本人が一文字ずつ探す、見本を見て短い語だけ入力する、大人が読み方を伝えるといった段階を選べます。
準備の目的は、ローマ字を先に習得させることではなく、本人が制作へ戻れる程度に操作の負担を減らすことです。1回に1つの操作を、短い時間で試します。
画面上のアイコンを選ぶ、図形を移動するなど、結果がすぐ分かる操作から始めます。うまく置けないときは、大人が代わりに完成させるのではなく、マウスの持ち方や移動距離だけを一緒に確かめます。
数字、Enter、Backspace、矢印キーなど、実際の活動で使うキーを一つずつ探します。キーの名前を暗記する必要はありません。見本と同じ形を探せれば十分な場面もあります。
本人の名前や好きなものなど、入力したい短い言葉を一つ選びます。ローマ字表を横に置いても構いません。速さや正確さを測らず、途中で疲れたら入力を止めて制作へ戻ります。
アカウント作成、パスワード、長い検索語、初期設定は大人が担当し、キャラクター選びやブロック操作は本人に任せる、といった分担ができます。大人がマウスを握り続けると、本人がどこまで操作できるか分かりません。「ここを押して」と指示する前に、本人が画面を探す時間を少し待ちましょう。
家庭での練習が親子双方の負担になるなら、無理に続ける必要はありません。体験授業で、入力を含めてどのように支援されるかを確認する方法もあります。
次の項目の多くに当てはまるなら、文字入力の少ない短い活動から試せます。
反対に、次の様子が続く場合は、教材や環境を変えるか、開始を待つ選択もあります。
これは能力の優劣を決めるチェックではありません。タッチ操作の教材へ変える、活動時間を短くする、少人数や家庭で試すなど、条件を変える判断に使います。数週間・数か月後に改めて試しても構いません。
なお、学校でローマ字を学ぶ時期は、子どもの準備度を一律に示すものではありません。文部科学省の小学校3年生向け国語指導資料にはローマ字を読む・書く学習例がありますが、学習時期と個々の操作経験は別です。学年だけを根拠に「できるはず」「まだ無理」と決めないようにしましょう。
体験では、作品が完成したかより、本人が操作できた場面と止まった場面、講師の支援方法を見ます。申込時に「ローマ字は未習得」「マウス経験はこの程度」と具体的に伝えてください。
教室には次のような質問をしましょう。
保護者は、次の点を観察します。
体験後は「できた?」だけでなく、「自分で動かせたのはどこ?」「文字を入れるところはどうだった?」「次は何を変えたい?」と聞くと、本人に合う条件を整理できます。
SOCIALSCHOOLの柳川通学コースは、小学生・中学生・高校生を対象とし、キーボードやローマ字が初めてでも今できる操作から始める方針を案内しています。教材・活動としてタイピング、Scratch、Python、Pyxelなどが掲載され、一人ひとりが自分の課題を進める形式です。
無料体験は約1時間です。体験では、ローマ字の知識を試すのではなく、本人がブロックを選ぶ、動かす、結果を見るところまで取り組めるか、入力時にどのような支援を受けられるかを確認してください。
学校でのプログラミング学習との違いや、家庭でどう考えるかを整理したい方は、小学校でプログラミングを学ぶ理由も参考にしてください。
ローマ字未習得でも、マウスで選ぶ、ブロックを動かす、結果を見るといった活動からプログラミングを始められる場合があります。一方、Scratchでも作品名やせりふなどの文字入力はあるため、入力が完全に不要とは限りません。
大切なのは、本人の興味、マウス操作、説明の理解、疲れ方、助けを求める方法を個別に見ることです。保護者や講師は操作を代わり続けず、本人ができる部分を任せ、必要な入力や設定だけを支援します。
柳川通学コースが本人に合うかは、約60分の無料体験で確認できます。申込時にローマ字と端末操作の状況を伝え、この記事の質問を使って進め方を確かめてください。
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